おおいしだものがたり 第二十五話 姿の美しい樹木と特色ある庭園について
更新日:2016年3月25日
大石田町には、姿の美しい樹木として愛宕山のシダレザクラとキャラがあります。また、特色ある庭園として工藤家の古木庭が登録名勝として登録されています。今回は、これらの記念物について、紹介します。
1.愛宕山のシダレザクラ(町指定天然記念物)
愛宕山のシダレザクラ
根周4.9メートル、さらに1メートル上の目通り幹囲3.35メートル、高さは19メートルあります。樹姿極めて端正で、この地方第一の巨木です。
この桜の開花が、ちょうど作物の種子まきの時期にあたるころなので、農家はこの開花を見てすべての作物の種蒔きの日どりを定めたといわれ、一名「来迎院の種子蒔桜」といわれてきました。
この桜は、むかし町内のある有力者が京都から種を持ち帰り、3ケ所に植えましたが、ここだけ生育したと伝えられています。また、寛永14年(1637年)の洪水の時に、この樹に舟を繋いだという記録(大石田惣町覚書)もある桜です。この記録からすると、樹齢は約400年となりますが、主幹が空洞化しているため、はっきりしません。
2.愛宕山の大キャラ(町指定天然記念物)
愛宕山の大キャラ
根周1.8メ-トル、主幹の高さ3.5メートル(近年主幹が倒れ、現在では見ることができません)、枝張り南北10メートル、東西7メートルにおよび、極めて端正で大きな臥龍型のキャラです。
キャラは、主幹が高く伸びる反面枝張りはさほど大きくないのが普通ですが、このような大きな臥龍型のキャラは、この地方で他に類がない立派な天然記念物です。なお、主幹が倒れたため、樹齢を推定することは困難です。
3.工藤家の古木庭(町登録名勝)
工藤家の古木庭
海谷の工藤光男さん宅の庭園には、カエデやキャラ等の古木が数多く使われています。それらの中でも家屋の南側にあるキャラは、推定樹齢300年から350年、長径は6.8メートル、短径は5.5メートルもあり、樹形や手入れなどの面からみて記念物として十分価値があります。
工藤家の庭園には、このキャラとほぼ年代を同じくするキャラが他にも2本あり、それに道路に沿って大きなカエデが3本あり、季節の移ろいとともに、それぞれの特色ある樹姿を見せています。
庭園全体に生い茂るそれらの樹木は、いずれも樹齢300年以上と高く、管理が充分に行き届いている特色ある巨木の名庭園として登録されています。
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